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河内 哲哉
NIFS-PROC-44, p.69 - 72, 2000/01
高密度プラズマ中の多価イオンは、軟X線レーザーの媒質として重要であり、その発光機構を明らかにすることは、軟X線レーザーの高効率化や新しいスキームの発見に重要である。本発表では、再結合型軟X線レーザーを例にとり、プラズマ冷却時のイオンの再結合過程において、多重励起状態を経由する原子過程が重要な役割をすることを、シミュレーションによる手法と実験データを照らし合わせることにより明らかにする。また、再結合型軟X線レーザーにおける反転分布生成機構に関して議論する。
佐々木 明
プラズマ・核融合学会誌, 75(10), p.1138 - 1144, 1999/00
高Z原子の多価電離イオン(多電子系イオン)は、構造が複雑なため従来電離度、ポピュレーション、発光スペクトルを計算することが困難であった。最近、モデル化の工夫やエネルギー準位、遷移確率等を計算する原子データコードの開発により、計算結果が天体、実験室プラズマの解析や、X線レーザー、X線源等の開発に応用されるようになってきた。本稿では電子衝突励起X線レーザーの原子モデルを例にとり、多電子系イオンの衝突輻射モデルの研究開発の進展について述べる。原子データコードによる素過程データの計算方法、複雑なレベル構造を正確かつ効率的に扱う高度な平均化手法(STA法、Super Transition Array法)について紹介する。計算精度を高めるため、素過程データの評価と、そのための計算機を活用したデータベース開発の重要性を指摘する。